始まりの雨

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「くっそー。アキラの野郎ー。今思えば、昔から妹たちを見るあいつの目は何かいやらしいと感じてたんだ」 「なー陸?いつになったらお前はシスコン卒業するんだ?」 「本当よねー。私あかりちゃんと葵ちゃんからよく相談受けるもん。兄貴がいつまでもベタベタしてきて気持ちが悪いって」 「お兄ちゃんと呼べー!!!!」 「私に言ってどーすんのよ」 「おい。馬鹿やってると電車行っちまうぞ。次のに乗り遅れると約束の時間に間に合わねー」 「ユウトー!!!馬鹿とはなんだ!馬鹿とは!!俺の命よりも大事な妹たちに向かって!!!」 「馬鹿はお前だけでたくさんだよ」 「ってか今日ってマジで全員集まんのかよユウトー?」 「ああ。全員それぞれがバラバラに会ったりはしてるけど、みんなが揃うのは久しぶりだな」 「楽しみー。今日は一人残らず吐くまで帰さないわよ?」 「楓ー。お前は明日も仕事だろ?朝の顔である新人天気予報士が二日酔いなんて聞いたことねーぞ」 「ユウト?私を誰だと思ってんの?お酒の神に愛された女よ?」 「楓より酒が強い人間なんてこの世にいないもんな」 「陸。それを言うなら楓より酒癖が悪い人間なんてこの世にいない。だろ」 「ユウト。怒るよ?」
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