第1章

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────… 校門を出て、しばらく歩き、俺たちは田んぼの横の細い道へ出た。 2人とも無言で、縦に一列になって歩く。でも、腕だけはまだしっかりと繋がっている。 あれ、俺、どこに向かっているんだ。 ふとそう思った瞬間、小林君がポツリと口を開いた。 「…………あの…腕を…」 「…はっ、あっ…あっ!えっ!ごめん!今離す!はい!」 腕をパッと離し、振り向くと、向かい合った小林君の顔が、教室とは違っていた。 …笑ってる。
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