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私は状況が読めぬまま、口を開いた。
「せん…せい、わたし…」
「百合ちゃん…」
私は体を起こそうとするが、上手く体のコントロールがきかない。
「あなた、階段で倒れたのよ…呼んでも意識がなくて…」
階段で?
そう、階段を降りた辺りまでは覚えていた。でも、そこから先の記憶は…ない。
「神崎先生が最初に駆けつけてくれたのよ」
神崎智美先生。担任ではないが美人で全生徒から慕われる、まさに才色兼備の先生だった。
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