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「…はぁ、…ふぅ、助かりました、ありがとうございます」
フラグメントが倒れ、和杷さんは息を大きくついて私にお礼を言った。
「いえ、こっちこそ、…助けてくださりありがとうございます」
私は何もしていない。
したのは、そこに転がっている人形だ。
「…ローナさん、あれ…貴方の記憶みたいですよ?」
後ろを振り向くと、強く輝く光が私を包み込んだ。
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これはなんだろう?
この優しそうな男の人は誰?
私と同じ、金の髪、青い瞳。
笑ってる。
笑って、何かを誰かに差し出している。
これは…テディベア?
渡した相手は…私?
私の笑い声がすぐ近くで聞こえる。
……そうか、思い出した。
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