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「そういえば…君はなんで死んだのか、生前何があったのか、覚えてないでしょ?
だからそれを思い出すために頑張ってもらうよ!!」
さっきまで自分が考えていたことをズバリ言われ、
「…どうやってですか?」
反射的に質問してしまった。
「僕がアビリティをプレゼントしてあげる!
それを使って、フラグメントって怪物みたいなのを倒したら記憶が戻ってくるかもよ?
他の人の記憶かもしれないけどね!!
住民達と協力して頑張って!
…さて、キミはどんなアビリティが欲しいかな?」
そんな私の反応を見てなぜか笑顔になる神様。
アビリティ、ってなんだろう。
記憶を取り戻すために必要なものなんだろうか?
「アビリティとか、よく分かんない…けど、
……友達が、欲しいです」
期待で顔を輝かせている神様に、思わずそう答えてしまう。
自分の答えに狼狽した。
友達だなんて、さっきまで全く考えてなかったことをなんで答えちゃったんだろう?
…でも、この答えのせいで気づいてしまった。
私はたった一人でこんなところに来て、自分で思っていたよりも不安だったらしい。
どうして自分のことなのに、こんなこと分かんないんだろう。
「友達!?…うーん、そうだなぁ、
じゃあ人形を自由に作れるアビリティをプレゼントしてあげるよ!」
私の考えを知ってか知らずか、神様は私に手を伸ばし、満面の笑みでそう言った。
「それじゃ、頑張れ!
あと…もうちょっと喋ってよ!w」
最後に神様は、そう言って私を送り出した。
…ここから、私の冒険が始まったんだ。
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