side K

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「いえ。ご経験からか細やかなことに気付いてくださったり、気を配っていただいたりして、本当に助かっています。正直、やりやすいです」 「……そ、そうですか」 うわ。 思いのほか、嬉しい。嬉しすぎる。 単純なもので、褒められた嬉しさで、注いできたばかりのジョッキを空にする私。 「……」 南条さんの箸を持つ手をじっと見る。 指……長いな。 節がいい感じに太くて、手の甲の血管の浮き具合も良好。 しかも爪がキレイで、白い部分の比率も好みだ……。 さ……さわ、さわ、触り……たい……な。 「よだれ」 「え?」 「出てますけど」        
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