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「まいる!!」
5人の同時の掛け声に、男の体は硬直して動かなくなった。
「ひとぉーっつ!!!!」
赤の声が響く。
「悲惨なハゲになる!」
「・・・・・・・・・は?」
動けないながらも、男はその言葉に顎ががくーんと落ちた。
そして、言葉は続く。
残りの4人からも。
「ふたぁーっつ!不幸なハゲになる!」
「みぃーっつ!醜いハゲになる!」
「よぉーっつ!よからぬハゲになる!」
「いつーっつ!いびつなハゲになる!」
「その身より毛とともに落ちよ、煩悩!
オンカカカ ビサンマエイ ソワカ!!
キエーーーーーッ!」
気合い一発!
その瞬間、男の金縛り状態が解けた。
それと同時に。
「へ?は?え?・・・ぎゃあああ!!」
男の絶叫が、周囲の空気を震わせた。
「な、なななななない!なくなっている!嘘だぁぁぁぁ!!」
男の油まみれのぼさぼさの髪が、足元にばさーっと散っていた。
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