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「愚か者。それだけではありませんよ。」
「・・・なあっ!!うひゃあああ!!」
嫌な予感がして、男はコートの前を広げ・・・絶叫とともに崩れ落ちた。
脇毛がない。
すね毛がない。
ちくわの周囲のウェーブした毛もない。
さらに。
「は・・・は・・・はくしょん!」
「5人分ですからね。黒の技で、あなたの鼻毛も落としておきました。なので、あなたの鼻から雑菌入り放題です。花粉も入り放題です。これからの季節、厳しいですが、これもまた修行の道と思って受け止めなさい。」
穏やかな口調だが、言っていることはとんでもない。
男は、ショックのあまり放心した。
だって、ないのだ。
あちこちツルツルなのだ。
誰に見られても恥ずかしい全身状態になったのだ。
「贅沢な技なのよお、これ。女性ならこの技で永久脱毛してほしいって思うもの。あ、私もね、ツ・ル・ツ・ル・なのよ?見るぅ?」
「気色悪いものを人間に見せようとしない。徳が下がりますよ。」
緑はそう言ったが。
こんなえげつない技を繰り出す地蔵たちに、どのような徳があるというのか。
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