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「さて、本日の案件ですが。」
「俺がリーダーだろ、緑。俺が仕切る。」
「あなた、バカですから無理です。桃、さきほどあなた、新しい仲間と案件を持ってきたと言っていませんでした?」
「さすが緑ね!その通りよ。正確には、この黒が持ってきたの。あ、何で黒って言うかっていうとぉ。」
それは、みんながわかっていた。
着ているものが汚れて、あちこち黒ずんでいるからだ。
4人の視線が自分に集まっているので、黒はおずおずと発言した。
「あの・・・俺は3丁目の辻にいたんですが。最近、倒されてしまいまして。ほら、この通り。」
そう言って、黒は自分の頭を見せた。
なんと、黒の頭の一角が割れて欠けていた。
「なんてことだ!大丈夫か、同志!」
「だ、大丈夫なので、迫ってこないでください。」
「ああん、可愛い可哀想!私が手当してあげる!」
「やめてください、カマ。黒が怯えます。」
ハートマークを飛ばして迫ってくる桃を押しのけ金に取り押さえさせ、緑は黒に続きを促した。
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