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「とっさに私が転がりまして、その男の足止めをしましたので、無事に逃げることができました。代わりに、怒った男が八つ当たりをして、近くにあった石で私の頭を・・・」
頭を石で殴れば大怪我だ。
これは、立派な傷害である。
「よし!今回の我々の案件は、その変態ストーカーの粛正だ!」
「粛正と言うんじゃありません、脳味噌筋肉熱血バカ。」
緑が熱く燃えた赤を、手に持った武器でぽかりと叩いた。
「我らの使命は粛正ではないでしょうが。そんな物騒なことを言っていると、長官に怒られますよ。私が本部に報告書書かないといけないんですから。」
それでも、彼らの今回の仕事は決まった。
りりかちゃんに嫌らしい魔の手を伸ばすストーカー男が相手だ。
「よし!作戦会議だ!集まれ!」
5人は、赤を中心に頭を付き合わせるように集まった。
もう一度言う。
外である。
灯りのない深夜2時。
空に月と星が出ているとはいえ、周囲は闇。
しかし。
彼らだけは輝いていた。
ーーー頭が。
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