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「知ってる?
あの代神瑚島自体が学園の所有物なんだって」
「うそだぁ
あの島はかなり広いらしいじゃんっ」
「嘘じゃないよっおじいちゃんが言ってたし」
そう孤児院の皆が話をしていたのをぼーっとしながら聞いていたのが懐かしい…
「はぁ…」
机に突っ伏しながら窓の外を見る
「聞いてよっ
さっきA組の人とぶつかっちゃったんだけど、優しく声をかけてくれたんだっ」
「えーっいいなぁっ」
窓からは、葉がひらひらと舞うように落ちていくのが見えた
「今日、あの子に会ったんだ!
相変わらず可愛かったっ」
「あんな可愛い彼女とか羨ましいよ…」
徐々にニヤける口元と高まる気持ちをなんとか抑えようと腕にぐりぐりと顔を押しつける
しかしこの気持ちと上がる口角は止められない
言わせてくれ
(天国だ……っ)
ビバ!!男の青春!!!
1ヶ月前はまだうっすらとした腐男子だった俺だが、今では完璧な腐男子になりました!!
ありがとうお姉ちゃん!!!
まさか
こんな俺が代神湖島にあるこの学園に転校するなんて
あの日の俺は思わなかっただろう
遡ること、1ヶ月前……
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