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ビクッ
「ふぁっ」
自分の体が急に落下するような感覚を感じ、肩を大きく飛び跳ねさせて起きる
眠気眼にキラキラとした光が当たってとても眩しい
開けた目を再度閉じて、ふかふかする感触を感じながらのんびり考える
俺は今、ソファーに寝ているのだろうか
体が斜めになっていて、右足が硬くて冷たい床に着いている
地味に寒いし居心地が悪い
もぞもぞ足を動かして床から足を離す
「ん゛ん゛……」
目を閉じていても眩しくて顔をソファーに埋める
顔を少し上げて何回か瞬きをすると、少しずつ目が慣れてきた
体の向きを変えて天井を見上げると、真っ白な天井の真ん中にキラキラと輝くシャンデリアがあった
なるほど、無駄に輝いていたのはあいつか……
「ふぁ…っ…」
眠いわー……
出てきた欠伸を噛み締めて伸びをした後、ゆっくりと体を起こす
開けた空間が目の前に広がった
真っ白な壁に、淡いクリーム色の石造の床、ガラス張りのテーブル2つに、白いソファー4つ
内の1つは俺がいるソファーだ
ソファーの下には俺のリュックと靴があり、俺の体の上には落ちかかっている誰かの黒いブレザーがあった
えーっと……ここはどこだ……?
見覚えはあるんだけどー…
ていうか誰の上着だ、これ…?
色々考えながら見回していると、とある一点に目が止まった
”寮長室”
「あ!寮の玄関ロビーか、ここ!」
納得納得!
いやでも何故ロビーに置き去りにしたwww
さみぃわww
つかひでぇwwww
寒さで鼻がむずむずしてくる
「ぶぇっぐしゅ!!」
盛大なくしゃみに、自分でも内心ドン引きしつつ鼻をゴシゴシ擦る
鼻水は出ていないようだ
「あ゛ー……帰ろ……」
俺は靴を履いてからリュックを背負う
そして持ち主不明のブレザーを持って立ち上がった
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