0.5日目

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「あ、はい! 何か分からない事があったら2人に聞きます。」 とりあえず沈んだ七瀬はスルーの方向でいこう。 他の人もスルーしているようだし。 いつもこんな扱いなのだろうか? 「招待生君、顔凄いですよぉ?」 七瀬を無視して双子を凝視していると俺の顔の斜め上から別の美形な顔が出てきた。 「ふぉっ?!! ちかっっ!!! でっか!!!」 またもやいきなりの登場人物に驚いて反対方向に下がる。 身長は中等部の生徒にしては大きく、俺の頭2つ分位は高い。 「クスッ」 巽君が手で口を押さえながら笑っている声が聞こえる。 何か恥ずかしいな!!!! 「ふっ」 勿論鼻で笑ったのは佳璃君だ。 辛くなんてないんだからね!!!! しくしく!! 「よしよしぃ」 心の中で泣いたふりをしていると美形に頭をポンポンされた。 「俺は五間 弦冶(イツマ ゲンジ)って言いますぅ。 中等部2年生でぇ、副委員長を務めてるのでよろしくお願いしますぅ。 驚かせちゃってすいません?」 何というか締まりのない話し方だ。 でもチャラ男感はない。 のんびりした性格なのだろうか? 「あ、いや、こっちこそすみません…」 大きな五間君を見上げる。 ふわふわと風を受けて揺れる天パ、 髪の毛と同じ色の長いまつ毛に、 おっとりとした印象を受ける垂れ目。 瞳も金色という事はハーフか何かなのだろうか? まだ幼さを残した美形なのにそれに見合わない身長が少しアンバランスに見えてしまった。 俺なんてチビなのに……! 「主力メンバーはこれで終わりだ」 「え?そうなんですか? 主力メンバーは少ないんですね?」
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