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地味に痛いっすww
そして地味に揺らすなぁぁぁぁぁ!!!
「うぅ…っ」
吐くぞ!!?吐くからな!!?
犬飼先輩のせいで目が回ってきたようで、気持ち悪さが増してきた
死ぬかもしれない……(真顔)
「犬飼先輩、そんなに揺らしてはいけません!」
「えっ?!!」
犬飼先輩の行動を見て、尚人君、と呼ばれた人が慌てて犬飼先輩を止めに入ってくれた
神様に見えるわ…
「…うっ……やばい…っ!」
犬飼先輩から開放された俺は限界を感じて、目に入ったビニール袋を持つチャラ男の元に全速力で駆け寄った
「どうかしたのー?」
チャラ男は首を傾げながらこちらを見る
「う…っ……す、すみませ…っ…うッ……ん……ッ…!!!!!」
「何言って…」
バッッ
「ってちょっ!!?」
いきなりビニール袋とついでに飲み物をひったくった俺に驚いているチャラ男を無視して、俺は木の影に飛び込んだ
「うぇ……うえぇぇ…っ…げほ……おぇ…っ」
ビニール袋の中に全てを吐き出す
とは言っても朝御飯を食べていないため、ほとんど胃液しか出てこない
それでも幾分か気分はマシになった
しかし、胃液のせいで喉と口の中が酸っぱくヒリヒリと痛む
胃酸の馬鹿野郎!!!
顔をしかめながらひったくった飲み物で嗽をする
ガラガラ……
ペッ
「……うぇ…不味い…」
あれ、可笑しいな…
この飲み物変な味がするんだけど……?
更に眉に皺を寄せる
気にしていなかったラベルを見ると、そこには小豆フィッシュという文字が記されてあった
あのチャラ男…味覚大丈夫か……?
まだ多少の気持ち悪さを残す胸を擦りながら、木の影からそっと顔を出す
ひったくられたことはもうどうでもいいのか、バーベキューの肉を焼き始めているチャラ男に呆れつつも観察をする
チャラ男の脚に目をやると、風紀委員の腕章らしき物が右のふともも辺りに着けられていた
何故腕じゃないのか不思議だが今は無視しておこう
視線をチャラ男からずらすと、犬飼先輩は尚人さんに説教をされていた
怒られた犬の様にシュン、としている
後輩に叱られる先輩とか萌え……っ!!!!
気分的には最低だが、気持ち的には最高の気分だ
体と心の高低差が激し過ぎてキャパシティオーバーしそうだが、そこは腐男子として踏ん張る
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