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虫の息でまだうっすらと目を開けている男性がこっちをみて僅かにわらったような気がした。
もうひとりの俺が血に濡れた刀を振り上げ・・・
男の心臓に突き刺した
血しぶきがあがり、もうひとりの俺の着物を更に染め上げる。
不意に渇いた笑いが闇夜に響いた。
「は・・・ははは・・・あは!あっはははははははあっははははは」
狂った笑い声に切なさが垣間見え、より一層狂って見えた。
「いやああああああああああああああああああああああああ」
ああ、これはきっと何かの悪い夢だ。
目を閉じればきっと目が覚める。
そうしたらななと一緒に新選組巡りの続きをするんだ。
だから・・・夢よ覚めろ。
嗚呼、月が赤い。
まるで・・・
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