壬生浪士組での生活

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「今って何年ですか?」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 質問した瞬間、部屋がしんと静まり返る。 そりゃそうだ。 わざわざ質問の許可とってまでして質問したのが今まったく関係なさそうなことだったんだからな・・・ 実際には関係あるんだけど・・・怒るかな? 「ぷっ・・・くくあはは! おかしなことをききますね!! 今は文久3年ですよ!! 今の質問の意味も、あとで教えてくれるんですよね?」 「すみません・・・こんな質問で・・・ 勿論です。文久3年ですね?ありがとうございます。」 静寂をぶち壊すように盛大な笑い声をあげたのは、 最初からずっと面白いものを見つけた子供のように好奇心旺盛な目で俺と塚を見ていた黒髪を方くらいまでのポニーテールにした好青年だった。 返事を苦笑いで返し、次の質問にうつる。 「次の質問です。」 「此処はどこですか?」 「ここは、京都守護職松平肥後守御預壬生浪士組宿所、前川邸だよ」 今度は少し厳つい、けれど人当たりの良い穏やかな笑顔の男が答えた。 座っている位置からして、この中で一番立場の上の人か・・・ 「なるほど・・・ありがとうございます ・・・嘘はついてないな」 「ん?なにかいったかな?」 おっと・・・声にでていたか 「いえ・・・ 質問に答えてくださりありがとうございます これで大体のことが把握できました」
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