壬生浪士組での生活

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「・・・・・」 「今からみなさんのお名前を当てて見せますね?」 「は?」 すうっと息を吸い込み、一度も息継ぎをせずに言葉を吐いた。 「ではいきます。 左から順に壬生浪士組局長近藤勇殿、副長土方歳三殿、同じく副長の山南敬助殿、副長助勤沖田総司殿、斎藤一殿、井上源三郎殿、原田左之助殿、藤堂平助殿、永倉新八殿ですね?」 「・・・・・・」 「あ、あれ・・・?間違えてましたか?」 余りにも無反応だったため、少し不安になる。 だれか一人くらい反応しましょうよ~・・・ 「いや・・・あってる。 何故だ?まだ組が始まって間もない。 幹部個人個人の顔と名前が一致するような奴なんてそうそういないはずだが・・・?」 「でしょうね?」 少し茶化すように言葉を返したら黒髪長髪ポニーテールの美男子さんもとい土方歳三殿の眉間に皺がよった。 「・・・どういうことだ?教えろ」 少し不機嫌そうに低い声で聞いてきた土方殿に朗らかに笑いかけてみせる。
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