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やがて案内人さんのお話も終わって、芹沢さん暗殺の際に沖田さんがつけた刀傷を見るために隣の部屋に移動した。
珍しくテンション上がってる栞は普段無口なのに急に饒舌になり新選組のことに留まらず庭の作りなどをさっきよりもはっきり見て取れる緩んだ顔で話してくれた。
栞のその表情を見ていたら私も嬉しくなって頷きながら聞いていたけど―――
「それでほかにもいろんな説があって―――」
「・・・栞??」
「・・・・・・」
不意に言葉が途切れ、立ち止まった栞は目を見開き何かに取り憑かれたかのようにただ一点を見つめていた。
視線の先は・・・刀傷だった。
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