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「……なんだよ?」 さっきから弘樹のニヤニヤ顔が気になって仕方ない。 何が可笑しいんだコノヤロー。 「梓さー、そんなに気になる?」 「……なにが?」 あーイライラするわ。 いちいち溜めるコイツの話し方。 言いたいことあんならハッキリ言えや。 「だーかーらー、子豚ちゃんのこと」 「子豚ちゃん?梓さん、子豚飼い始めたんスか?」 「流星ちょっと黙って食ってろ。これは大人の話しなんだよー。で、気になる?」 興味津々におれや弘樹の会話を耳をダンボにして聞いている流星をおれも睨むと、ビクッと肩を揺らしてステーキにかぶりついた。 「……別に」 「あっれー?確か子豚ちゃんにケー番教えて、後で会うから急ぐぞって言ってたよなー?」 「………」 んなこと言ったっけ? わざとらしく言う弘樹から視線を逸らす。 ………言ったな。 あれは小夜を待たすのは悪いと思ったからで、体育祭の後だから腹減らしてんじゃねーかと思って、頑張った褒美に飯連れて行ってやろうって……… て、なんだコレ。 「ふっ、梓にしては珍しく女の子を構うなーって思ってたけど、まさかソレがあの子とわね」 テーブルに置いてあるスマホにぶら下がった子豚をツンツンしながら、下からおれを覗き込む。 そのニヤけた面、張った押してえ。
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