202人が本棚に入れています
本棚に追加
流星がチラッとこっちを向いて手を振ってくる。
おい、こっち見んじゃねーよ。
「あっ、バレた」
おう、バレたな。
小夜が顔を上げて、大きな瞳をパチクリさせて一旦停止。そして、一気に顔が青くなっていく。
ははあん、アイツ自覚はあんのね。
おれが連絡しろつったのにしてこなかったことへの。
「ぶっ!!子豚ちゃんの慌てようがっ…ぶはっ、ダメあの子おもしれー!!」
「……それは知ってる。が、うるせー」
ゴツンと弘樹の頭が良い音を立てる。
すると「叩くな!痛い!」と、耳元で叫ばれて、顔を手で押し退けた。
さあて、どうしてくれよか?
おれ今めっちくちゃ虫の居所悪ぃのよ。
誰のせい?それはお前だろ。
なあ、小夜───────────
最初のコメントを投稿しよう!