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「まこっちゃんセンセー、こんばんわ!!」
まこっちゃん、センセー?
頼んだものが運ばれてきて、美味しそうな匂いに思わず涎が……じゃない。いただきますって、ハンバーグにナイフを入れていると影が覆った。
聞き慣れない呼び方だったけど、名前からきっと誠さんの知り合いかなってチラッと見上げると、
「ん?あ、鈴木くん、どうしたの?」
「やっぱりまこっちゃんセンセーじゃん!偶然だね~」
金髪の声の大きい中学生くらいの男の子が、誠さんの肩をバシバシ叩く。
ちょっと痛かったのか、誠さんビクッと肩を揺らした。
「なになにデート~?」
「……ぶっ!!」
デートって……どこをどう見たらそうなるの?
あたしと誠さんじゃあ、兄妹でも不釣り合いなのに。
「違うよ。家がお隣さんでね。帰りが一緒になって、お互い家族が留守だから食事に誘ったんだ」
「へ~。じゃあ、友達?」
誠さんを奥へ押しやり、遠慮なく席についた少年にジッと見られては居たたまれない。
なんで、そんなに見るのーっ!!
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