序章

23/24
前へ
/70ページ
次へ
「光瀬様、貴方様は何年くらい料理経験と奉仕経験があるのですか?もし宜しければ教えて欲しいのですが……」 「料理経験は大体俺が生きてきた年月とイコールかな、奉仕経験は何回かあるかな。だがまあファリンやノエルの仕事姿を見て覚えるよ、これでも俺物覚えは良い方なんだからな。それと俺を様付けなんかしなくていいから明日からはお前らの後輩なんだからな」 「わ、分かりました」 この方の実力からしてかなりの実力者…私も学ぶことが多そうですね…… ?sid忍? 私たちは悟志君が厨房から戻ってくるまでノエルが入れてくれたお茶を飲んで待つことにした。 正直なところ悟志君の執事スキルがどのくらいなのかは分からない。だけど恭也さんから、彼の実年齢は多分かなりの高齢者だと思うって言っていたから多分それなりにスキルは高いと思うけど… 「先ほどまでドタバタしていたが、彼はもう帰ってしまったのかい?」 声のした方に顔を向けるとそこには恭也さんが立っていた。私はすぐさま恭介さんのもとへ駆け寄った。 「恭也さん、体の方はもう大丈夫なんですか?」 「ああ、それなら問題ない。さっき時間を確認したらもう4時とは、まさか一時間も経っているなんて、それよりも彼のあの太刀筋……いいやそれよりも彼は、悟志君はどこだい?」 「ええ、彼はこれからこの月村家で働くことになるのでその審査も兼ねて厨房の方に…」 コンコン ドアがノックされた。 誰かしら、ファリンかしら? 「どうぞ」 そう言って私は恭也さんと椅子に座り、私はすずかの横という元の定位置に、恭也さんは悟志君が座って居た位置に座った。 そしてドアが開かれると入ってきたのは予想通りファリンだけどそれより驚いたのはファリンの前をカートを押して進む少年悟志君の姿だった。 別に彼が来ること自体は驚きじゃない、驚いたのは彼がここに来る時間だ。カートの上に載せてあったのはクッキー、どんなクッキーでもかかる時間はせいぜい20分~30分程度でも彼は15分ちょっとで作り戻ってきた。そこに驚いている。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加