汚れのない純粋

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数十分掛けて食事を終えると景壱は車庫に向かう。 店まで歩いて行ける距離だが暖房の入った車で気分よく出勤しようと考えたからだ。 そして彼は黒の乗用車に乗り込むと、エンジンを掛けてエアコン入れた。 その時、エアコンの吹き出し口から大量の雪が冷たい風と共に吐き出された。 「な、何が起きたんだ!?」 慌ててエアコンを止め、景壱は窓の外を眺める。 雪はすっかり降り止んでいる様だ。 しかし、エアコンを再び付けると、また雪が吹き込んで来る。 「故障かな? いや、そんな訳ないか」 カーエアコンの故障で雪が吹き込んだくる等、聞いた事がない。 景壱が頭を抱えていると、突然冷たい何かに目を覆われる。
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