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「その信号を右ねぇ。次は左だよぉ」
先頭に座る恭治は慣れたのか落ち着いている様子で指示を出す。
「ここだよぉ」
送り狼が走るのを止めると、その反動で景壱は転げ落ちてしまう。
「痛た。え、ここですか?」
着いた場所は山小屋の様な木の温もりが感じられそうな小さな建物で電光看板には、「深夜カフェ、ドロロン」と書かれている。
「うん。……出来れば、来たくなかったんだけどねぇ」
景壱には恭治が震えて居るように見える。
恐ろしい場所なのだろうか、と景壱がカフェの扉を開けると何かに抱き付かれた。
「うわぁああ」
「もう、やぁねぇ。化け物にでも襲われた様な声出しちゃって」
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