第2章

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 そしてそこからギャラクシー船団がフロンティアよりも機械化が進んでおり、インプラントの日常化のことが説明された。 『このようにギャラクシーはインプラントにより、個人を管理・統制されていたことも確認されています』  かなり踏み込んだ内容に、カンナはまるでロシアンルーレットの順番待ちのような、不安とも焦りとも似た感情を覚えた。  話の内容からしてSMSのことにはあまり触れなさそうだが、隣にいる彼女に不利になるようなことが出なければ良いと思うのだ。  実際エティアが復帰してからというもの、脅迫文やプレゼントで危険物が送られてきた数は復帰前と比較にならないほど多かった。  バジュラ襲撃で大切な人を失った人たちの悲しみや行き場のない怒りが、逆恨み的にエティアに向けられたのだ。  そのため、エティアは自身でSMSと身辺警護を契約し、その任をカンナが中心に受け持つこととなった。 『歌手のエティア・ハーツさんがそのギャラクシーからフロンティアに来て、歌声とフォールドクォーツでバジュラを呼んだわけですが…全てはギャラクシーの意志が働いたものと推測されます』  さすがにギャラクシーの真の狙いまでは知らないのかと、カンナが次の言葉を待つ。
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