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 最初の声が聞こえた子は、ショートボブに眼鏡。  おすすめ本として紹介した本の、表紙の女の子みたいな顔だった。 「あーほんと、話したい語りたい。あの作者の本を、こんな市の図書館でおすすめする人!」  おれです。  貸し出しカウンターの奥で、内心にやける。  移動図書館に出す本を詰めている手は、段ボールの中で止まったまま。  たぶんもうすぐ見つかって怒られます。
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