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「タツオ、あまり無茶すんなよ。今、何時だと思う?」
せいぜい15分程度の感覚しかない。
「やばい、1時間目は芳賀(はが)先生の国史だろ。レポートださなくちゃ」
提出物に厳しい老教諭だった。こんなことで優から落されたくない。ジョージがいう。
「だいじょうぶだ。ぼくがタツオの代わりに芳賀先生に提出しておいた」
タツオは驚いて、身体(からだ)を起こした。ベッドで起きあがるのに全力を使わなければならない。自分の身体ではないみたいだ。全身ばりばりに筋肉痛になっている。
「もう1時間目は終わってるのか。2時間目は数学だろ。教室にいかなくちゃ」
テルがぼそりといった。
「もう授業は7時間目まですべて終わってる。タツオ、おまえは9時間近くまったく目を覚まさずに寝こんでたんだ。何度も声をかけたんだけどな。ちょっと外を見てみろ」
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