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「なんで見えないかって、それは履いてないからです」
「えっ……」
まさかの答えに絶句した。履いてないって、つまり、その……。
「変態は高丘さんじゃないですか!もう早く帰ってください!」
「ちょっと待ってよ、冗談だってば!履いてないなんて、あり得ないでしょ!」
大騒ぎしている私の隣に立ち、新しく出されたみかんチューハイの缶を手渡してきた。
「今日は超浅履きの迷彩柄。色はピンク。これでいい?」
「別に答えていただかなくて結構です!」
彼に大笑いされて熱くなった頬を両手で隠し、勢いよく彼から視線をそらして俯いた。超浅履きだろうと迷彩柄だろうと、そんなことが知りたかったのではなく、単純に不思議だったのだ。
ただ、聞く相手が間違っていた。せめて男性下着に知識のありそうな愛名ちゃんに、週明けにでも聞けばよかったと後悔した。
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