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「純さん、明けましておめでとうございます」
「おっ、明けましておめでとう。参拝してきたところ?」
「そうです。朝イチで来たから、軽く飯食ってきたとこです」
「俺たちはこれから。長田くん、こちらの美女を覚えてる?」
「琴子さんの妹さんですよね」
信号待ちをしていた私たちを見つけて声を掛けてきたのは、山下さんの美容室のアシスタントさんだ。この前、私の髪をシャンプーしてくれた人に違いない。
「明けましておめでとうございます」
「おめでとうございます。それにしても2人並んでると目立ちますよ」
「そう?他のスタッフには言わないでね。お客さんとデートはまずいからさ」
「分かってます。俺はこの辺で失礼します」
礼儀正しく一礼してくれた彼は、若い男の子たちの輪に戻っていった。
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