rule 12

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 「お疲れさまです」  「あ、愛名ちゃんおはよう」  「おはようございます」  ランチから戻ると、午前休を取っていた彼女が出社していた。  「聞きましたよ、梶本さん帰国したらしいですね」  「うん。いま一緒にランチしてきたところ」  「今度は私も連れて行って下さい」  「言っておくね」  愛名ちゃんは梶本さんとあまり一緒に仕事をしたことがない。梶本さんの噂ばかりが耳に入っているのと、私が可愛がってもらったという過去を知って、興味があるのだろう。  「先輩、飲み会行きます?来週の木曜なんですけど」  「遠慮しておく」  「まだ気が向かないんですか?」  「しばらくは今の生活を満喫することにしたのよ」  「せっかくいい相手揃いそうなのに」  愛名ちゃんの気遣いは嬉しいけれど、純弥さんに酷い失恋をした傷は、なかなか癒えそうにない。
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