rule 13

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 「そっかぁ。気が済むまで並行するのも1つだよ。これからはどんどん表には出なくなるんでしょ?」  「そうなんだけどね……まぁいっか、やるしかないし」  「うん、一生懸命ならいいよ」  私が微笑んで高丘さんを見上げると、同じ温度の笑顔が返されて胸の奥が苦しくなった。  どうしたら、彼を信じられるだろう。  何を聞いても、彼を信じることができるのだろうか。  もう、身体だけの関係なんていらないから、好きでいられる恋がしたい。  この気持ちを叶えてくれるなら、今夜にでも高丘さんに告げてしまいたい。  そんな衝動に駆られるほど、いつの間にか彼は私の気持ちを掴んで、心の真ん中に住みはじめている。
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