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「梶本さんの課に同期がいるんです」
「そうなの?誰だろう……愛名ちゃんと同じってことは、笹塚さんかな?」
「正解です。今度は笹ちゃんと私の3人でランチしてください」
「いいけど、椿は?」
「先輩はいつでも一緒にいられるから。あ、それとも梶本さんは椿先輩がいないと嫌ですか?」
「……愛名ちゃん、もういいから」
私に話すのと同じペースで梶本さんに接する彼女を制した。私がいないと嫌だなんて、冗談でも聞いてほしくない。昔の噂を現在に持ち込まれても困るし、今は梶本さんと他の女性社員に交際の噂が出ているのだ。
不意に携帯が鳴って、何気なく確認するとメール受信の通知が出た。
『お疲れさま。明日か明後日でデートしたいんだけど、どっちなら予定空いてる?』
約束は守るとしても、なんとなく勝手な感じがするメールは高丘さんからだった。
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