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「……そうだね、消そうか」
ゆっくりと明かりが消えて薄暗くなり、高丘さんの唇が首筋に触れて、身体が再び支配されていく。
「ねぇ、凛子さん」
「んっ……」
耳元で囁かれた声に甘さが漏れた声で返すと、彼は愛でるように髪を撫でてきた。
「先に言っておくね」
おそらく私を見つめている彼と視線が上手く合わせられないのは、まだ慣れない暗闇の中にいるから。彼は私の表情が見えているのだろうか。だとしたら、今の私はどんな顔で彼を見上げているのだろう。
「そのままでいいよ。凛子さんの全部が好き」
告げられた彼の気持ちに言葉を探す間、彼は頬にしっとりとしたキスを落とし、吐息を感じた時にはすでに唇が重ねられていた。
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