rule 13

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 吸い付かれて熱くなる。彼はあちこちに熱を灯しながら、私の身体を下りていく。  大きな手で包まれた胸が形を変え、淫らに抱え上げられた片脚は彼の肩に乗せられ、焦らすような動きで這う舌や指先に、私の身体が素直に反応を示した。  「可愛いなぁ、凛子さん」  深く貫かれて腕にしがみ付くと、彼が微笑んだ。  感じるたびに眉間に皺が寄り、不意に力の抜けた笑顔を向けてくる彼を可愛いと思ったのは、これで何度目だろう。事あるごとに心がくすぐられ、愛しささえ込み上げてくる。  汗を浮かべて妖艶に律動する高丘さんを見つめていると彼からキスをしてくれた。攻めを止めてくれない彼から顔を背けてしまうけど、時折恍惚とした表情を浮かべる彼を見つめていたくもなる。  「……ヤバい。離したくない」  きつく抱きしめられながら2人同時に果てを迎え、幸せに満たされる感覚が鮮明に記憶に残された。
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