rule 13

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 快晴の日曜は暑く、日差しが肌を焦がすように照らす。  「天気がいいから、海の方に行かない?それとも山間の方が涼しくていいかな」  約束した通り、高丘さんは私を愛車に乗せて高速を走っている。  「行き先決めずに走ってるの?」  「俺が行きたいのは海だけど、凛子さんはどうかなって思って」  聞くタイミングが遅い。すでに海方向へと向かっているルートなのに、今さら山がいいなんて言えるのは、彼と同レベルのマイペースな女だろう。  でも、今日はちょっと困らせてみようかといじわる心が働いた。いつも彼のいいなりになっているような気もするし、時々は私のわがままを聞いてくれるのか、反応を見ることだってできる。  「海も嫌いじゃないけど、私は山に行きたいな。美味しい空気を吸いたい」  「そっかー。じゃあ今度ね」  あっさり返された答えに、私は驚きを隠せなかった。あまりにも彼らしくて、いつも通りの彼でいてくれるなら、いっそこのままでもいいかと思えてしまうのだから、私もとことん弱い女だ。
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