rule 14

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 ◇◇◇  「いいですね、リア充街道まっしぐらじゃないですか」  「んーまぁ、そうなるのかな」  「私、高丘さんとつき合わなくてよかったです」  「どうして?」  「誕生日でもないのに、明らかに値の張るものをプレゼントされると引いちゃうんです。その時点できっと冷めそうなので」  「そっか、愛名ちゃんはそういうところドライだもんね」  午後から出勤した私を見て、やはり彼女にはすぐに気付かれた。隠しても見抜くその観察力には脱帽だ。  「椿、おはよう」  「お疲れ様です、梶本さん」  ランチ帰りと思われる梶本さんが、書類とパソコンを小脇に抱えて立ち寄ってくれた。  「何かすごく浮かれた顔してるけど、仕事はちゃんとしろよ?」  「言われなくても大丈夫です」  「全く、お前のそういう反応は変わらんな」
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