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インディゴブルーの箱が差し出された。受け取り指を滑らせるとさわり心地がよかった。
ざらざらしたような、何かの毛?みたいなものが肌を程好く刺激する。
横に開くと
「ネックレス!?」
「ふふっ!」
いたずらが成功したように笑う。
インディゴブルーの箱のなかにはアメジストのネックレスがメッセージカードと一緒に入っていた。
其処には『愛するアデレイド・美月へ』とそう書かれていた。
雫のような形をしたアメジストを目の前に持っていく。レストランの照明を通してキラキラ光っている。
「着けてみなさい。」
母が寄ってきて手を出す。ネックレスを渡すと後ろに回り着けてくれた。
ひんやりとした感触が肌に馴染んでいく。
「アデル綺麗!」
シエラが言った。父も優しく見てくれる。
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