主神

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街の奥に聳える、 モンサンミッシェルとノイシュヴァンシュタイン城を足して2で割ったような見た目のお城に着いた。 城の前には兵隊がいる。 てっきりパルテノン神殿のようなものを想像していた。 入ってまず視界に映ったのは巨大な象。 有名なギリシャ神の象と全く同じものが12体。 中央はゼウスだろう。 見下ろすように大きい像にアデレイドは魅せられる。 暫く見ていると、ジル改め、アフロディーテが腕を掴んだ。 神妙な面持ちで 「行くわよ。」 「一体何処へ?」 連れてこられて、訳のわからないままどこへ行くというのだ。 アデレイドのなかで、アフロディーテへの不信感が積もる。 と、同時に憎みきれない気持ちもある。
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