主神

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イライラする。 他人であったはずで、他人でないこの人に、 自分に。 ちらつくのは高橋の家族のこと。 あの人たちは何だったのか。 世界に同じ顔をした人間が3人いるという。 ・・ しかし、この状態はそれでは説明と納得もできない。 深くも浅くも考えてみても、アフロディーテと自分がなんらかの繋がりがあるのは確実だ。 その事については一切ノータッチだが。 触れられたくない部分、ではなく、最重要国家機密の如く秘密を守っている、という感じだ。 “禁忌の子”一番引っかかるワードだ。 「...。」 「禁忌の子よ。」 「!!」 顔を思わず上げる。 「そなたはこれから、奥の“主神の間”に来てもらう。」 逆らうことは許されない、威圧感。 思い固唾を飲んだ。
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