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小学校の一日が終わる時間がそろそろだと、誰かが言うでもなく玄関に集まるオッサン達。
???「さて、門のところへ出ていようか」
戸を開け、いつもの定位置に付いて今か今かと待つ。
レイ「別に俺が出ていなくても良いだろ」
???「若がいれば、二人共喜びますよ」
しかめっ面で、二人を好かない青年を何とか連れ出していると、門の方に一人の若い女性が来ていた。
何か焦っている様子。若干の距離があるために会話の内容は聞き取りにくいが、
近付くに連れ、女性の素顔が分かった。
あの二人の母親である。
すると母親は地面に崩れ、両手で顔を隠す。
オッサン達も焦り、母親を立ち上がらせようと慌てる。
レイ「何の話しだ?」
???「あぁ、若。明日香ちゃんと円ちゃんを見ていないかと」
???「ですが、俺達ゃまだ今日は見てないッスよね」
レイ「どういうことだ」
???「二人が昨日の下校の後、此処に寄っていることは分かりきってたようなんですが」
???「その後、二人が家に帰っていないようで」
???「携帯で連絡取ろうとしても着かないらしく、それで親御さんは此処へ来た、と」
先ほどの会話の内容を青年に話す。青年は石になったかのように固まり、驚愕の表情を見せた。
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