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???「ちょっ!こら、待ちなさいよ!」
大きめサイズの缶ジュースを買った為、最後まで終わらせるまでに若干時間が掛かってしまった。
ゴミ箱へ空の缶を捨てて、急いで後を追う。
二~三分もしないうちにすぐに家に着いた。
先に帰っている少年の名前を呼び、冷蔵庫の中に何か食べ物が入ってないか問おうとしたのだが。
先に家に入った筈の少年からの返事はなかった。
それどころか、少年の気配がない。
???「凪~?」
ほんの少し早かったぐらいで、彼がどこにもいないのは可笑しい。
何度も名前を呼んでくまなく探すも、やはり姿はない。
公園がある方と家の玄関は反対にある。
その見えない死角に何かあったのだろうか。
とは言え、何かあればすぐ様中の方へ逃げられる。
何かあったとは言い難い、が、何故その数分ほどで居なくなるのか。
???「凪……」
どこへ行っちゃったの?と言おうとして、動かしていた足を止めた。
ーアハハッ
???「な、何っ…!今の……」
まだ親は仕事から帰って来ていない。
それに今聞こえた微かな笑い声は、凪のとは思えない別の誰かのだ。
???「凪~…!」
目に涙が浮かぶ。急いで家を飛び出し、友人の家に向かって走って行った。
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