コンビニでのお話/柴沢視点

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コンビニは新しい商品の入れ換えが激しい。 気に入った新商品を見つけたら、とりあえず買っておかないとすぐになくなったりする。 ああ、あった。 期間限定のカップ麺。 とりあえず買い占めておかないと、いつなくなるかわからない。 6個…いや、8個入れておこう。 あとは、ビールと枝豆。とりあえずこれでいい。 レジ前辺りで合流すると、俺は自分の目を疑った。 「は?」 何でこの冬一番の寒波の最中、こいつは大量のアイスを抱えているんだ。 その上、物凄くほくほくとした顔をして俺を見ている。 俺が口を開くよりも前に、ニコニコしながら幸太郎は俺の持っている籠にそれらをぶちまけた。 おい。 「お前、今寒いって文句言ってたばかりじゃないか」 少し高い位置にある幸太郎の目を見上げて話せば、何故か自信満々な顔を俺に向けられた。 「わかってねぇなー義明!冬のお風呂上りにアイスってのがいいんだよ、ってか、カップ麺入れすぎだろ」 うるせぇ、入れすぎじゃねぇよ。
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