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涼しい風に首筋を撫でられ、わたしはふと目を覚ました。
首を巡らせると、すぐそばに宇佐美くんの背中があった。ベッドの上であぐらをかいている。
レースのカーテンを透過した月明かりに、裸のシルエットが浮かび上がって見えた。
大きな月が、ベランダの向こうからこちらを覗き込んでいる。
身体の中には、気だるい熱と宇佐美くんの感触が残っていた。
タオルケットの中を探り、手を握ると、彼は振り向き、こちらを見下ろした。
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