第4話

続き

　
　だから、二股された？

　浮気とか二股とか、どう考えたって良くない事。それは、私の中では変わらない。だけど、勇人の元カノの気持ちが分からないでもなかった。

　こんなだったら、もっと大人の男の人がいいって思っちゃう。

　浮気相手が、年上かは分からないけど。きっと、そうなんじゃないかって思えてならない。

　二股かけてたのも、別れ話しになったらこんな風になると思って、タイミングを見計らっていた。

　勇人の受験失敗は、どれほど都合がいいと思っただろう。

「ねぇ、あの二人どうすると思う？」

　そんな声が、どっかから聞こえてきた。

　完全に見世物状態の私たちは気まずくなって、その場から逃げるように立ち去った。

　でも、だからって言い争った事に対して、何かの解決になったりはしない。そのまま、駅まで行って別々に帰るしかなくなった。

　勇人も、流石に喰い下がらなかった。