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five
その夜、私は楓を呼び出した。
最初は、一人で気持ちの整理を付けようとしてみた。だけど考えれば考える程、今日の事を思い出せば思い出す程、どうにかなっちゃいそうな自分がいた。
それで、【カップ オア グラス】へ行こうと考えた。
だけど、今日の私が一人で行ったら、何かとんでもない行動に出そうで怖くなる。
例えば、酔った勢いでマスターに告白とか。
それで、楓を呼び出した。
ただ楓の提案で、行った先はマスターのところだったりする。
いつも通りにカウンター席に座り、カクテルを注文して、それが出来るのを待って話しが始まる。
「どうしたのよ、若葉」
「私、もう無理だ」
「何が、無理なのよ」
「だから、勇人と……」
そんな会話をする私たちの背後には、岡田さんがいて聞き耳を立ててる気配がした。
時間は、七時半過ぎ。
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