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カーテンの隙間から朝日が薄暗い部屋を照らす……。
窓が開いているのか、カーテンが風に揺らぐ……。
朝の8時を迎え部屋が朝日で明るくなった頃、モソモソと何かが動き布が擦れる音が響いた。
「……んぅ…………スー……スー……。」
どうやら部屋の主である女性が寝返りをうったみたいだ。
四月の陽気な日が差す部屋……少し肌寒さを覚える……。
寒かったのか、女性は寝返りをうった時に掛け布団をぎゅっと握り締め体を少し丸くした。
静かな部屋……女性の寝息と布が擦れる音だけが響き渡る。
ダンッ ダンッ ダンッ
突如、階段を物凄い勢いで階段を駆け上がる音が。
足音が部屋の前に着くと同時に勢いよくドアが開かれた。
バンッ
「こっら沙紀(さき)!いい加減に起きなさい!!全く高校生になってだらしない!!!」
ガバッと布団を剥ぎ取り、眠る女性を怒鳴り起こす人物は女性の母親のようだ。
「ん…………後10分………だけ……。」
プチッ
沙紀の寝言の直後、何かが切れる音がした……。
「あんたって子は…………いい加減にしろーーー!!!」
うおりゃーーー!という叫び声と共に沙紀の眠るベッドがひっくり返された。
抵抗する術もなくベッドから弾きだされ、床とキスをした。
沙紀は額を抑えながら不機嫌そうな顔で母親を睨んで
「あいたた……、このクソゴリラ!!」
あろうことか暴言を吐いた。
ピキピキッ
母親の額に青筋が浮かび上がる。
「こんの小娘がーーー!さっさと準備しろーーー!」
ふんふんと鼻息を荒げながら、母親ははやから出て行った。
「はぁ~、朝から最悪……って、遅刻する!!」
時刻を確認して、慌てて用意を始める。
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