誤解という名の罪と罰

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「違う……、違うんだ……!!」 どうしても、気の利いた言葉が出てこない。 怒りよりも悲しみ。 絶望感を顕わにしながら、笑美はじっと、俺の目を見つめている。 「何が違うの!? 私とは付き合えない。 だけど、他の誰かとは付き合う。 体は抱くのに、好きって言うのに……。 どうして私は、雄哉に受け入れてもらえないの!?」 好きだから、愛しいから。 壊すのが恐くて、本心とは裏腹に笑美の事を拒んできた。 抱きたい。 傍にいたい。 そんな気持ちは、俺だって同じなのに……。
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