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「いやぁ、高良先輩の事を知らない奴なんて、俺らの学年にはいませんでしたよ? サッカーが上手くて、それから……――――――」 「怖くて近付けない……だろ?」 先に告げたその言葉に、彼は苦笑し頭を掻いた。 「ま……、そうッスね。 高校時代の高良先輩と言えば、いろんな意味で有名でしたから。」 皮肉交じりなその言葉が痛い。 奈々の恋人は智士といって、俺と同じ高校の1級下だった。 当時は野球部に所属し、今は自衛官となって、所属駐屯地のある旭川に住んでいるらしい。
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