68人が本棚に入れています
本棚に追加
智士は言葉を躊躇している。
それは、俺への気遣いだけでなく、隣で膨れる奈々に対してもきっと同様。
「実は俺、高校時代に笑美と付き合ってたんです。」
「は……!?」
ふと、笑美と出会ったばかりの頃を思い出した。
まだお互いの素性をよく知らず、俺も笑美も、共通の話題を探しながら2人で会っていた頃だ。
俺が南高校出身だと話した際、笑美は自分の元恋人の事を俺に訪ねた事がある。
「そうか……、お前の事だったのか……。」
最初のコメントを投稿しよう!