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その言葉を受け入れたくない自分がいた。
再び笑美の体を抱き、羽交い絞めるかのように壁へ押し倒す。
しかし、その瞬間俺の胸元には、強い力でそれを押し返す圧力が掛かっていた。
「どうして……?」
寂しげな目で俺を見つめる笑美。
そんな彼女の態度に困惑し、思わず俺は、本心とは裏腹な言葉を吐いてしまう。
「したかったから、俺を誘ったんじゃないの?」
俺が1人で舞い上がっていただけなのだろうか。
再会を喜び、もっと触れ合いたかった。
だけど笑美は、本能のまま誘いに乗った俺を突き放そうとしている。
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